WHOコード [ヨーグルト・乳清タンパク]
母乳つながりでWHOコードについて書いてみます。といっても、WHOコードってご存知でしょうか。日本語では「母乳代用品の販売流通に関する国際基準」と訳しているようですけど、なぜこんな基準ができたかというと、次のようがことが起こっていた(起こっている)からのようです。
発展途上国の人が、人工乳(粉ミルク)を飲めば先進国の人のように頭が良くなれると誤解し、あるいは、そのように宣伝されて、母乳が出るのにそれを捨ててまで人工乳を与えることがあるようなのです。そういう地域は衛生状態が悪いことが多いため、粉ミルクを希釈する水もきれいではありません。(母乳はどんなに環境が悪くても、無菌状態で分泌されます。)また、貧困地域では粉ミルクは高価なため、標準使用量よりも希釈して与えることが多く、当然赤ちゃんは栄養失調になってしまいます。母乳が出るのならば当然それを与えるべきで、出なくても乳母のような人を探すとかして、人工乳は最終手段とするべきなのです。
ところが、乳業メーカーが自分の利益のために粉ミルクを宣伝してしまうため、それを規制するためにできたのがWHOコードなのです。
日本でも昔、人工乳を崇拝する人がいたと聞いたことがあります。まさか今では粉ミルク崇拝者はいないと思いますが、去年、メーカーがWHOコード違反で表示を変更するということも起こっているのです。
以下にWHOコードの内容を書いておきますが、2.なんて守られていませんね。子供2人いますけど、どちらも入院中にサンプルをもらっています。
1.母乳代用品はすべて一般に宣伝してはならない。
2.母親に無料のサンプルを与えてはいけない。
3.無料あるいは優待価格での粉ミルク提供を含め、保健・医療機関に販売促進活動をしてはいけない。
4.企業が派遣する人が母親に接触してはいけない。
5.保健・医療従事者に贈り物をしたり、個人的にサンプルを渡したりしてはいけない。保健・医療従事者は母親に製品を渡してはならない。
6.赤ちゃんの画像を含め、人工栄養を理想化するような言葉あるいは画像を使用してはならない。
7.保健・医療従事者への情報は、科学的で事実に基づくものでなければならない。
8.乳児の人工栄養に関するすべての情報は、母乳育児の恩恵と優位性と、人工栄養にともなう経済コストと危険性を説明していなければならない。
9.加糖練乳のような不適切な製品は、乳児用に売り込むべきではない。
10.たとえ国がコード実施に向けて動いていなくても、製造者と流通業者はコードの条項に従うべきである。
このブログで、たまに紹介している「母乳のチカラ」も育児用粉乳としての名称だったらアウトですねぇ。健康食品だからいいんでしょうけど。
うちもサンプルもらいました
はるか昔ですけど(^_^)
by (2007-09-24 23:13)