当期純損失での配当 [株主優待]
株式会社サンリオさんの配当金計算書の中に↓のような書面が入っていました。
今回、サンリオさんは赤字なのに配当を出しています。通常は利益剰余金を配当に当てるのですが、赤字なので利益はありません。で、資本剰余金を取り崩して配当原資としたために、税務上の取り扱いが異なるとのことです。
配当金は、普通は配当額から所得税、住民税計10%を引かれた金額が振り込まれるのに、今回は税金は引かれず、配当額がまるまる振り込まれていました。その代わり、純資産が減少した分、株式の取得価額が減額されます。取引している証券会社のHPで自分のサンリオ株の取得価額を見てみたら、既に0.972倍されて、小さくなっていました。
将来、株式を売却するときには売却益に対して税金がかかるのですが、取得価額が下がるということはその分売却益が多くなります。税金も余計に取られることになるのですが、それが、今回引かれなかった税金の代償ということになるようです。
まぁ、売却益が出ない場合もあるので、そのときは今回引かれなかった税金分はもらい得になりますね。(売却益が出ないということは、そこで損をしているということですが。)
ところで、サンリオさん以外にも当期純損失で配当が出ていたところもあるはずなのですが、このような扱いにはなっていませんでした。平成18年度に税制改正があったようですが、まだ、徹底されていないのでしょうか。
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