がんペプチドワクチン療法@市民公開医療懇談会 [胃がん再発転移]
昨日、東大医科研附属病院で第20回市民公開医療懇談会というのがあり、テーマが「がんペプチドワクチン療法」というものだったので、会社の帰りに寄って、聞いてきました。実は、この懇談会があるということは、この前、妹宅に行ったときに妹から教えてもらったもので、妹も聞きに来ていました。
会場は満席で、急遽モニター中継による第二会場も用意されたようでした。テレビ局2社のカメラも入っておりました。
講演では、配布資料がなかったのは残念でしたが、がんペプチドワクチン療法の現状やこれからの可能性について話されていました。この療法は個人差がものすごく大きいらしく、標準治療という形ではなく個々の患者ごとに対応しなければならないらしいです。今主流のエビデンスに基づいて誰でも同じ標準治療を受けるという方向とは異なるので、なかなか広めるのは難しいようです。また、欧米に比べ日本の行政の動きが遅いことも言われていました。
講演後の質疑応答も20分間も続き、関心の高さが伺われました。そこで、患者の家族と覚しき方から、「どうしたらこの治療を受けられるか」という質問があったのですが、「いいことばかり話をしましたが、これは、いつでも誰でも受けられるわけではない。」ということでした。いくつかの病院で治験が行われていますが、治験を受けるには様々な条件があり、全ての希望者を受け入れているわけではないようです。
また、別の患者家族から、民間の免疫ワクチン療法を謳っている病院での治療とこの講演内容との関係についての質問があったのですが、民間病院での治療は高額の治療費を要求されることが多く、本当に患者のためを思って行っているところは少ないので、あまり勧められないとのことでした。ではどうするかということですが、早くこの治療を国が認めてくれるように患者さんの力で国を動かしてほしい(欧米では患者の団体が大きな力になっている)と、国の対応の遅さを批判しておりました。
がんペプチドワクチン療法が期待できるということはわかりましたが、今現在がんに罹患して困っている人はどうしたらいいのかということに対する回答は得られずじまいでした。
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