おもしろ指標(4)

　おもしろ指標(1)、(2)、(3)の続きです。このシリーズは、これで最後になります。

おもしろ指標④　試合経過に値動き連動
 Q 「景気は気から」って本当かな?
 A それを示すデータがあるよ。97年11月16日に、サッカー日本代表が初めてW杯に出場を決めた。深夜の放送で視聴率は50%近かった。翌17日は、早朝から北海道拓殖銀行の経営破綻が伝わり、金融不安から株価は大幅下落する懸念があった。でも、日経平均株価の終値は約1200円も上昇したんだ。
 Q なぜ?
 A もちろん、政府が公的資金を入れれば金融システムが安定するとの期待が高まったことも一因だ。一方で、三井住友アセットマネジメントの宅森昭吉さんは「初のW杯出場で日本全体が盛り上がった、という要素も無視できない」と話す。
 Q 面白いね。
 A 今年のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は日本の2連覇で盛り上がった。日経平均は、日本の初戦があった3月5日から決勝の24日までに1055円も上昇した。経済情勢の回復に加え、宅森さんは「日本の勢いが市場参加者の心理に影響したのではないか」とみている。
　さらに宅森さんは、3月24日のWBC決勝の試合経過と日経平均の値動きの関係も詳細に比べた。9回に韓国に追いつかれて延長戦に入った午後2時ごろ、日経平均はこの日の安値（約8300円）を記録。その後、10回に日本が韓国を攻めると、一転上昇。イチローが劇的な勝ち越し安打を放った午後2時20分ごろも買い注文が続いた。この日の最高値は取引終了10分ほど前の約8500円。日本人が熱狂した約1時間で約200円アップした。

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by とうふさん (2009-11-27 22:29)